富士フィルム Zoom Cardia Super 312 Lens 38〜120mm カメラ好きなら自分のカメラは"愛機"となるのかもしれないが、 このカメラはコンパクトカメラの性であまり写りは良くない。 よく起こるのがピントの中抜け。一眼レフでないためピントが 確かめられない。AFもアクティブ方式で遠距離のものは苦手。 また絞りの調節ができないため被写界深度の調節がうまくできない。 レンズも暗い。TTL測光などの装置もない。バルブもない。 となにもかもないないずくしで、テクニックが制限されてしまう。 ない分は勘やいろいろな工夫によりカバーするしかない。 それもまた楽しと、いまのところ楽しんでやっている。 また、使用するフィルムはどうしてもネガとなってしまう。 気楽には撮れるがポジの鮮やかな色合いも魅力的ではある。 ただレンズ自体はEBCフジノンレンズ7枚組と結構贅沢な 設計となっている。うまく条件が合えば非常にきれいな写真が 撮れる。 一方良いところは小型でどこへでも持っていけること。 小さなバックにも簡単に入ってしまう。とっさにチャンスに 強いのがこのカメラだ。 また小さいため、片手で持っていて被写体に気づかれずに 撮ることも可能だ。町中のスナップなどには助かる。 このことは動物等を撮るときにも同様にメリットとなる。 このカメラをこっそり後ろ手に隠して近づき、ねこや犬など動物の 横を通りすがりにシャッターを押す、という使い方ができる。 またこれで撮っていると見つかった場合でも撮られている人に 怪しまれにくいというメリットもある。動物の場合あまりにも大きな カメラだとレンズを向けただけで逃げてしまうだろう。 さらにこれ一台で38〜120mmと広い範囲の焦点距離をカバーしている。 確かにその分広角、望遠とも今一物足りなさを感じることもあるが これ一台で広い範囲をまかなえるというのはフットワークの面で かなりのメリットといえよう。 また操作系はマニア受けするダイアルである、というのもある。 それからリモコンが付いているので一人旅の時の記念撮影にも 便利である。 最後に一般の人にとって究極のメリットは実は"安い"ということ かもしれない(実売で18,000-21,000円位であろう)。
120mm望遠にしたとき。かなりレンズが出っ張る。
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